過呼吸になると「もしかしたら死んでしまうかもしれない」と不安感が募るものですよね。普段からパニックを起こさないように努力をしていても、ついパニックになってしまって過呼吸になってしまう事もあります。そんな時に発作を抑える薬があったらいいと思いませんか?

もしも過呼吸の薬があったのなら、パニック状態になって呼吸数が増えてしまったら、すぐに薬を飲んで対処する事ができるのにと思った事がきっとあるはずです。でも残念な事に、現代の医学では過呼吸が起こった時に、過呼吸をおさえる薬は開発されてはいないのです。

もちろん病院で過呼吸だと診断された患者さんの中には、パニック障害のための薬を処方してもらえる人もいますよね。でもその薬は実はパニック障害のための薬ではなくて、精神的な不安感をおさえる働きがある抗不安薬というお薬だったのです。つまり過呼吸の薬ではありません。

抗不安薬を飲む事によって、過呼吸になるのを防ぐ事ができるという利点があるため、病院では過呼吸の患者さんに処方するのだそうですが、本来抗不安薬というのはうつ病や統合失調症など精神的な病気の治療のために作られた薬なので、過呼吸も精神的な病気の仲間なのだという事になります。

ですが抗不安薬を飲んだとしても、突然起こる過呼吸の発作を止めるための薬ではないので、できるだけ過呼吸の発作が起こるような事は避けるようにするといいでしょう。実際に発作が起きた時に病院に行ったとしても、鎮静剤を注射してもらうなどをして精神を落ち着かせる事で治療をします。

つまり現段階では過呼吸に効果のある専用の薬は無いという事になるわけです。

過呼吸で薬に頼らないためには

過呼吸の薬は無い事がわかったところで、安心感を得る事は不可能に近いですよね。そこで過呼吸に対しての考え方を少し変えてみるのもいいかもしれません。例えば過呼吸が起こるのは興奮して呼吸数が増えるために起こるのですが、呼吸が苦しくなる原理を知る事ができれば問題は解決していきます。

呼吸数が増える事によって酸素の量が増えるという事はありません。過呼吸が始まると酸素濃度はそれほど変化が無いのに、二酸化炭素の量が減っていくのです。二酸化炭素が減っても脳は反応します。それが呼吸数を増やす原因となっているわけです。この原理を知っていれば薬が効かない理由もわかります。

つまり呼吸数を自分でコントロールする事が一番の過呼吸の薬なのです。でもパニックの状態にある時には難しいかもしれません。でも呼吸を普段よりもゆっくりとする事は可能なはずです。一番良いのは呼吸数を必要以上に増やさないという事です。それでも過呼吸になってしまったら病院へ行きましょう。

ここで過呼吸になった時にやってはいけない事を説明しておくと、紙袋を口と鼻に当てて呼吸をする事は避けた方がいいでしょう。これは希にではありますが酸欠になって亡くなる可能性があるからです。

普段は過呼吸の発作ができるだけ起こらないように、落ち着いた生活を送る事と、必要ならば抗不安薬を処方していただいて飲む事や、呼吸に対する正しい情報を勉強しておく事なのかもしれません。